労働政策研究・研修機構による「ウィズコロナ・ポストコロナの働き方―テレワークを中心としたヒアリング調査― 」調査結果公表
労働政策研究・研修機構による「ウィズコロナ・ポストコロナの働き方―テレワークを中心としたヒアリング調査― 」の結果が公表されています。
概要を抜粋しますので、詳細はリンクをご確認ください。
https://www.jil.go.jp/institute/siryo/2021/242.html
概要
研究の目的
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2020年4月には全国に緊急事態宣言が発令されるなど、企業を取り巻く環境が大きく変化している。感染拡大防止を図りながら企業活動を進める中で、上記緊急事態宣言期間中にはテレワークが急速に拡がった。
このように2020年4月の緊急事態宣言により急速に拡大したテレワークであるが、実際に企業ではどのように実施されていたのか、緊急事態宣言解除後はどうなっているのか、またそうした一連の取組・経験を通じて企業はテレワークのメリットや課題をどうとらえ、今後どうしようと考えているのか、さらにテレワークに限らず、今後の働き方についてどのように展望しているのか、大手企業・労働組合に協力を依頼し、協力を承諾いただいた14の企業・労働組合にヒアリング調査を行ったものである。
主な事実発見
・ほとんどの企業において、新型コロナウイルス感染症の拡大以前よりテレワークが実施されていたが、2020年4月の緊急事態宣言下では、それまでに構築していたテレワークの枠組を超えるような形で緊急的な対応を迫られることになった。
その経験が、その後の制度上のテレワークの拡大を後押ししたり、これまで必ずしも見えなかったテレワークの課題などを顕在化させることとなり、テレワーク自体の制度の精査・見直しや、関連する制度の検討等幅広い取組に着手するなど、試行錯誤しながら、それぞれの企業にとってよりよい形でのテレワークや、テレワークだけにとどまらない働き方全般について模索していた。
・テレワークをどう位置づけ、どう進めていくかは、働く場所の制約を受けない働き方をどう考えるかにつながり、在宅勤務やサテライトオフィス勤務などの具体的な制度設計にとどまらず、ひいては転勤、単身赴任のあり方の見直し、さらにはオフィスのあり方の見直しまで進んでいくこととなる。
・テレワークがニューノーマルになるかどうかについては、半数の企業が、少なくとも後退はしないだろうが無理のない形でテレワークと出勤を組み合わせたハイブリッドのスタイルで定着する姿を描いていた。
その組み合わせ方も当然のことながら企業によってさまざまで、これまでの取組による素地、テレワークによる生産性向上への寄与度、社員間のコミュニケーションの状況などを見極めながら、どのような組み合わせが最適かを判断していくとしていた。
・テレワークの対象とすることや実施が困難な職種・部門等について、企業によっていろいろ指摘があったが、一方で、これまでの対面からオンラインに切り替えるだけでなく付加価値をつけることでスムーズに対応しているとする企業もあり、知恵を絞って対応している状況も見られた。
・テレワークの目的として全ての企業が掲げる一方で、多くの企業が課題としても挙げていた「生産性」については、実際効果があったとする企業とまだ効果が見えないとする企業は、数的には同程度であったが、効果があったとする企業では、新型コロナウイルス感染症の拡大以前から取り組んできたことが生産性の維持・向上につながっているとの指摘が多かった。テレワークで生産性が必ずしも直ちに上がるわけではなく、一定の時間をかけての取組や、何かもう一捻り(ヒアリングでは、例えば仕事の進捗状況の見える化や、時間ではなく成果を重視した働き方など)を加えることが有効だということを示唆する。
また、生産性について、企業によって考え方が異なり、生産性向上をテレワークの目的としながらも、目指す具体的な姿は企業ごとにさまざまとも言える。



