業務終了後、事業場施設内で2時間以上サークル活動を行い帰宅する途中で暴漢に襲われた場合は、通勤災害か(昭49.9.26基収2023号)
(問)
被災労働者は、当日午後5時10分に業務を終えてから会社内の茶道室において茶のけいこに参加した。茶のけいこは午後7時30分頃に終了したので、更衣室で着替えをした後、午後8時頃退社し、通常の通勤経路を徒歩で帰宅する途中、会社から400メートルほどのところで暴漢に襲われて付近のブドウ畑に引きずりこまれたうえ、暴行殺害(死亡推定時刻午後8時頃)されたと推測され、翌々日午前11時40分頃死体となって発見されたものである。
被災労働者は、通常、バスで通勤しているが、帰りが遅れバスの終車時刻に間に合わず徒歩(約3キロメートル、所要時間約35分)で帰ったものである。
なお、犯人は、現在逮捕されておらず、殺意等は不明であるが、警察では当該殺人事件以前に発生している連続ひったくり強盗事件と同一犯人と断定している。
(参 考)
イ 所定労働時間 午前9時~午後5時
ロ 当日の業務終了時刻 午後5時10分
ハ 茶道のけいこ時間 午後5時30分~午後7時30分(2時間)
ニ 退社時刻 午後8時頃
(答)
通勤災害とは認められない。
(理 由)
本件の業務終了後事業場施設内においてサークル活動等に要した時間は、社会通念上就業と帰宅との直接関連を失わせると認められるほど長時間であって、その後の帰宅については労災保険法第7条第2項にいう通勤に該当しない。



