1.事件の概要
Xは、Y社の経営する浴室を主体とする遊戯施設でマッサージ業務に従事する労働者であるが、2日間の休暇を請求したところ、Y社は休暇申請および応接態度等を理由に解雇の意思表示をした。Xは、地位保全等仮処分を申請し、裁判所は仮払い請求の一部を認容した。同事件の審理手続において、Y社は、答弁書で、Xが採用時に提出した履歴書に年齢詐称が判明したとして同人を懲戒解雇(予備的解雇)に処す旨の意思表示をした。Xは本案において、解雇の無効を前提に賃金請求の本訴を提訴した。
2.判決の概要
使用者が労働者に対して行う懲戒は、労働者の企業秩序違反行為を理由として、一種の秩序罰を課するものであるから、具体的な懲戒の適否は、その理由とされた非違行為との関係において判断されるべきものである。したがって、懲戒当時に使用者が認識していなかった非違行為は、特段の事情がない限り、当該懲戒の理由とされたものでないことが明らかであるから、その存在をもって当該懲戒の有効性を根拠付けることはできないものというべきである。
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